バドミントンのシャトルを選ぶとき値段で比べるという方は多いと思います。
でも・・・
シャトルは性能や品質が目に見えないから、なかなか難しいですよね。
そこで今回、もしかするとタブーかもしれませんが・・・
シャトルの値段について、洗いざらいお話しします。
ちなみに、私達RSLは、世界最大のシャトル製造会社&直販メーカーです。シャトルの価格についても多くの知識があります。きっとお役に立てると思います。
バドミントンメーカーのシャトル調達方法
まず、本題のシャトル価格の前に、あなたに知っておいてほしいことがあります。
それは、日本にシャトルを「作っている」バドミントンメーカーはほとんどないということです。
シャトル専門メーカーである私達RSLと、バドミントン最大手Y社の2社だけです。(Y社はラインアップの一部のみ自社製造)
その他90%以上のメーカーはシャトルは外注です。有名スポーツメーカーも、小さなメーカーもみな等しく、中国にあるシャトル製造工場から「購入」しています。
この前提を押さえておかないと、次からの話が少しわかりにくくなるかもしれないので、先にお伝えさせていただきました。
それでは、本題へどうぞ。
シャトルの品質は値段とリンクする!?
さて、以下の2つのシャトルがあるとします。
- 1本3,000円のA社のシャトル
- 1本2,500円のB社のシャトル
普通に考えるとA社のシャトルの方が、品質が高いはずですね。
1本500円も高いのですから、2クラス分くらいの違いはあると考えるのが普通の感覚ではないでしょうか。
でも中身を比べてみると、微差・・・それどころか
「同じ工場で製造したまったく同じシャトル」だということさえあります。
身も蓋もない言い方になってしまいますが・・・
工場から仕入れたシャトルをいくらで売るかはメーカーの自由です。
実際、広告・販管などの諸経費や、企業の戦略・経営方針(競合との兼ね合い)など、品質とは無関係なところが、値段の要因になっていることが非常に多いです。
値段と品質は完全にリンクしているしているわけじゃないので注意してくださいね。
コストパフォーマンス・・・の罠
シャトルに関しては、一般的に次のように考えられていることが多いと思います。
- 大手メーカーは品質が良いけど割高
- 小規模メーカーは割安。コスパが良い
大体こんな価格の並びになっていることが多いですから。
↓↓↓
■シャトルの販売価格イメージ【例】
でも、本当に「大手=割高」「小規模=割安」なのでしょうか?
市場の原則をあてはめると、価格競争力は大手メーカーが遥かに上です。
どんなものでも、仕入れる量が多いほど仕入価格(原価)は安くなるからです。
たとえばこんな感じです。
↓↓↓
■シャトル仕入価格イメージ【例】
シャトル品質 | 大手メーカー (年間仕入30万本) |
小規模メーカー (年間仕入1.2万本) |
---|---|---|
Sクラス | @3,000円 | @3,450円 |
Aクラス | @2,700円 | @3,105円 |
Bクラス | @2,400円 | @2,760円 |
基本的に、小さいメーカーが大手メーカーと同じ土俵で戦うのは無謀です。
それを踏まえると・・・
■シャトルの価格内訳イメージ【例】
となっている可能性が出てきます。
もちろん、全部が全部そうとはここでは言い切りません。
でも、購買力にハンデのある小規模メーカーが、価格的に優位に立てる理由が少ないのは事実です。
コストパフォーマンスに関しては、一度固定概念を外して、冷静に見比べた方がいいでしょう。
ちなみに、余談ですが・・・
仕入量を増やすために、自社ブランドシャトルの発注とともに、一部ラベルを張らない無地筒での納入を希望するメーカーもあります。
こういうシャトルです。
↓↓↓
無地筒シャトルは小売店に流れ、アウトレット品やオリジナルシャトルとして流通します。「中身は一流メーカーと同じです」という風なアピール文を添えて。
こうしたシャトルはコストパフォーマンスが良いように見えて、結局のところ、仕入れの仕入れ。それほど得ではないので気をつけてください。
相場からかけ離れた価格のシャトルに要注意
どんなものにも、相場があります。
ラーメンだったら700円~800円くらい、居酒屋だったら4,000円~5,000円というところでしょうか。
さて、この相場。言い方を変えると、
消費者が求める品質を提供するのに必要となる平均的な金額です。
200円でラーメンは作れても、「お店品質のラーメンを食べたい人」を満足させるのは難しいでしょう。
シャトルだったら1本あたり・・・
- 試合球(第一種) 4,000円~4,700円
- 試合球(第二種) 3,500円~3,800円
- 練習球 2,600円~3,300円
このくらいが相場です。
※ 2022年の市場価格調査(実売価格)より
もちろん、これよりかなり安いシャトルもありますが、必要な品質レベルはまず満たしていません。
たとえば、1本2,000円台の第一種検定球。
同じ検定球でも相場の4,000円台のシャトルと同品質であることはあり得ません。
だって、完全自社生産・世界最大製造量・ユーザー直販という価格的に有利な条件が揃っているRSLでも、上位ランクの羽根を使ったシャトルを2,000円台で出すのは無理ですから。
相場からかけ離れた格安シャトルは間違ってもお買い得ではありませんので、気をつけてください。
まとめ:はずれのシャトルを掴まないために
バドミントンのシャトルは単純な価格比較では、良し悪しを決められません。
また、お買い得に見えても、そうでないものが多いです。
値段とともに背景(その値段になる理由)もセットで見るようにしてください。
たとえば、RSL。
私達RSLは安さを売りにしているわけではありませんが、「構造上」他メーカーより2割~3割程度コストを下げることができます。
その背景にあるのは
- 世界最大のシャトル会社
- シャトル完全自社製造
- メーカーダイレクト発送(DtoC)
という「事実」です。
言ってるだけの宣伝文句ではないのがポイントです。
もし、シャトルを購入しようとするとき、価格的に良さそうなものを見つけたら
という点は、何となくでもチェックするようにしてみてください。
価格が適正かどうかを見極めるヒントになるはずです。